日本に住んでいると都会でも道端で見かけることがあるドクダミ。
皆さんもご存知ではないでしょうか?気づけば、我が家の庭のドクダミも大きく成長していました。
白い花の蕾をつけて、今にも咲き始めそうだったので収穫して天日干しを開始しました。
毎年同じ頃に成長する植物たちは、私たちに時の流れや自然の摂理について教えてくれます。
生命の科学と呼ばれるアーユルヴェーダでは、身土不二という考え方を大切にします。生活の基盤がある地域で採れる季節のものが、そこで生活する人に必要なものを与えてくれるというものです。ドクダミを例にしてみましょう。
ドクダミは多年草ですが、初夏に向けて勢いを増し梅雨の時期に白い花をつけます。特有の強い匂いや名前から、毒草をイメージする人もいるかもしれません。ですがドクダミ自体に毒はなく、逆に10の効果があると言われ「十薬」と呼ばれる生薬でもあります。
ドクダミの名前は「毒矯(どくだ)み」、毒を矯める、正しく治すという意味からきているとも言われています。
特有の強い香りがありますが、実はこれが強力な抗菌・殺菌・解毒作用と関係しており、吹き出物・肌荒れ・アトピー・シミなどの防止に効果があると言われています。葉を揉んで傷口に付けて化膿止めや虫刺されの時の痒み止めに使用されることもあります。香りは揮発性があるため、乾燥させるとその効果が薄れてしまうのでアルコールに成分を抽出するチンキを作って活用するのがオススメです。
チンキの作り方
- 花を水洗いして水気を拭き取り、水気が残らないように乾燥させます。
- 煮沸消毒した保存瓶に花を入れて、アルコール(ホワイトリカーやウォッカ、焼酎などアルコール度数が高いもの)を注ぎます。
- 1日に1回、ドクダミが空気に触れないよう瓶を軽く振りましょう。
- 1〜2か月経つと成分が溶け出してアルコールに色がつきます。花を取り出したら完成です。
スプレーボトルに入れて虫除けにしたり、薄めて化粧水にしたり活用法は色々あります。
また、葉を乾燥させてお茶にして、煎じて飲むと利尿作用、便秘の改善、解熱や解毒などの効果が期待されます。
私はドクダミの葉を天日干し後に炒って保存しています。
ドクダミは熱を冷ます作用があるため、私は寒くなってからの飲用を控えます。
炒ったドクダミをお風呂に入れたら、なんとも言えない香ばしさと優しい香りが広がって、今では大のお気に入りの薬湯入浴剤です。
体質に合わないこともあるため、少量から使用を始めてください。
ドクダミは高成分のカリウムを含んでいるため、腎機能に問題のある方は使用を避けた方が良いそうです。
アーユルヴェーダでは苦味や渋味という味には、身体の熱を冷まし、毒素排出を助ける作用があると言います。
ドクダミも苦味や渋味がありますよね。これから始まる梅雨は湿度が高まり、雑菌の蕃殖も活発になえいやすいですね。
また夏に向けて気温も上がり暑くなりますので、これからの季節にぴったりです。
ドクダミは高温多湿の日本の梅雨には欠かせない植物と言えそうです。
Sahoko Matsuo
日本の風土に添ったアーユルヴェーダとヨガ
自己の内外の自然に気付き繋がるナビゲーター
個人の特性に光をあてるアーユルヴェーダライフコーチ
E-RYT500/福祉マネジメント修士/社会福祉士
Sahoko